安倍談話について その2

保守の皆様の中で、今回の安倍談話について不満足だ‼

修正を早くも求める方達もいらっしゃることは知っております。

私もその気持ち、深く理解できるものの一人です。ただ、

談話を出すこと自体不必要なことだったわけですよね、本来。

20年前に村山談話を出し、個人的ご意見と中華人民共和国様のご高説を含んだ自虐ネタ満載の談話を発表し、世界に広げた大罪が、今の日本の立ち位置を半ば決定づけてしまったんですね。

その修正が迫られていたのが今回の流れです。

それでは修正できたか否か。

私は相当軌道修正できたと思います。
この論点が非常に重要ですね。

小泉さんはただ恥の上塗りだった。
安倍総理は軌道修正した。

この大変さがわかっていないから、批判が出るのでしょう。

村山談話の元にレールが敷かれ、日本国という電車はそのレールの上を走り続けてしまったんです。

「このレールの上を走れば国際的にも認められ、中国様、韓国様も感激して押し黙るサァ」

と思ったのでしょう。

結果はどうだったか?

ドンドン中韓からは押し込められ、慰安婦問題、南京攻略戦のウソが、世界に広がってしまった訳ですね。

そこからどこの位置まで日本の立ち位置を半ば強引に引き戻すのか?

この極めて難しいオペレーションを行ったのが今回の安倍談話です。

ですから、原理原則から言えばもちろん問題は残っているじゃないか‼︎

と言う気持ちはわかるのですが、ここはある意味、違う視点で捉える姿勢も必要なのではないかと思います。

今回安倍総理は、自身の出来る範囲内で、最大限の努力をされたと私は理解します。

なぜなら、来年以降は憲法改正を行わなければならないからです。この時に味方につけておくべき相手は誰か?

最大限の落し所を今回は模索したのだと私は思います。

その点も考慮に入れて、さらに検証してゆくべきでしょうね。

政治は結果責任が問われ、国家には継続性が求められます。

この厳粛な事実が、実は民主党政権が3年で消えた自浄作用に繋がっているわけですね。

政権がいくら変わろうとも、簡単には変わらない部分が政治、行政にはあるからこそ、安定して国家が運営され、国際社会の信用が担保される訳です。

その根幹でもある総理談話を軌道修正した意義は、かなり大きいでしょう。

この村山談話に基づき、日韓共同宣言、日中共同宣言ができ、外務省はこの談話を踏襲するよう、歴代総理にブリーフィングしてきたのが事実。

だから第一次安倍政権でも、村山談話は否定せず、踏襲したのです。

悔しかったでしょう。

このハードルの高さを一番知っているのが安倍総理だったのだと理解すれば、今回の安倍談話がどれほどの意気込みで出されたか、理解できると思います。

村山談話を研究、調査したものとして、私は今回の安倍談話には100点満点をあげたい。

それほど大変なんだって、コレは‼︎

よく決断されたと思います。

ちなみに最後に公明党や、他の方達から出た21世紀懇談会の答申によって文言が変更されたウンヌンは、単なるガス抜きのイメージを持たせる為であり、原案はほとんどかわっていないと推察します。

我々社会人ならよくやるでしょう。うるさ型の上司に案件持って行く時、絶対に修正されるような部分を作って

「流石ですね、部長、その点は全く気付きませんでした‼︎」

と相手に花を持たせる手法ね(笑)

単なるガス抜き。

まだまだいろいろな評価が今後出てくると思いますが、私は今後も変わらず、評価できる談話になったと思います。

藤井実彦