Afp通信によると、ドイツのメルケル首相と同じ政党の市長候補が首を刺され負傷し、5人のうち1人が重傷とのこと
今回の件は、移民問題との兼ね合いが指摘されているため、大きく報道された。
ドイツで市長選候補が刺され重傷、政治・人種的動機か
2015年10月18日 09:55 発信地:ケルン/ドイツ
同記事では以下のように述べられている。
【10月18日 AFP】ドイツで17日、移民支援に意欲的に取り組んでいた市長選挙の候補者が男に刺され重傷を負った。警察はこの事件を「人種的、政治的」な動機によるものとしており、移民問題をめぐりアンゲラ・メルケル首相にとってさらなるプレッシャーとなる可能性がある。
事件があったのはドイツ第4の都市、西部のケルンで、18日に控えた市長選の最有力候補とされている左派のヘンリエッテ・レーカー氏が首に重傷を負った。事件について、メルケル首相は「ショックだ」とコメントしている。
メルケル首相が党首を務めるキリスト教民主同盟(CDU)の支援を受ける無所属候補者で、ケルンで移民問題に対応していたレーカー氏は、同市内で選挙運動中に襲撃された。
現地の警察幹部によると、レーカー氏のほかに4人が負傷し、うち1人は重傷だという。
容疑者は44歳の無職の男で、現場で逮捕された。別の警察幹部によると、男は警察に対し、「人種的な動機で犯行に及んだ」と話しているという。
今回の報道で明らかになったのは、シリア難民について、ドイツがすでに今年に入って57万人もの難民申請者を受け入れている、という点、さらにトータルで年内に100万人を受け入れることを表明している点が挙げられる。
100万人!!!・・・すごいな、おい・・・
ドイツにおける難民問題は、すでに多くの波紋をドイツ国内でも呼んでいるようで、CDU内でも意見の衝突があるとして、大きく取り上げられている。
日本で第4の都市といえば福岡ぐらいでしょうかね。福岡市長選での出来事、と考えると、結構でかい事件ですよね。
さて、極論を申し上げると、移民問題について最大の問題が何かという点を一言で言うと
「スウェーデンをみてください。以上」
ということに行き着く。
我々日本人から見るとスウェーデンは福祉国家のモデルケースとされ、理想国家として、よく民主党の菅直人氏や鳩山由紀夫氏が盛んに褒め称えていた国だ。
高福祉、高負担ながら、老後の生活が安定している、それはそれは素敵な国。
しかし、それは1980年代までのことだったというのはあまり日本では知られていない。
1990年代に入ってソマリア難民が問題化すると、ソマリア人が最も行きたがった国が、スウェーデンであったという。
1995年の松下政経塾塾生、平島廣志氏の論文にその点が詳しい。
そして現在、再びスウェーデンを襲っている移民の大きな波の主役は、冷戦の崩壊によって頻発しはじめた地域紛争が生んだ「大量(戦災)難民」である。
89年の湾岸戦争後のクルド難民をかわきりに、旧ユーゴスラビア(ボスニア)難民、ソマリア難民、ルワンダ難民、ブルンジ難民などなどスウェーデンをめざす戦災難民は枚挙にいとまがない。
特に93年は、この年だけで約8万人の庇護希望者があり、前述のスウェーデン移民庁も職員を5000人に増員し24時間体制で難民審査にあたったそうである。
スウェーデンは毎年1万人以上の難民を受け入れているが、その枠に洩れた難民たちもあの手この手で入国を試みるのである。
その手口の中で今一番スウェーデン政府の頭を悩ませているのが、アフリカなどから何もわからない幼い子供だけを飛行機などで先にスウェーデンに送り込みその子供がスウェーデン政府の手で保護されスウェーデンの市民権を得たあとで親として名乗り出て、あわよくば自分も親権を楯に定住しようというやり方である。
難民の家族と暮らす権利を逆手にとったやりくちだが、インタヴューした難民審査官の話だとこういうケースが年間2000件以上もあるそうである。
「私達は基本的に難民の亡命する権利を認めています。
しかし難民審査の現実が難民だと主張する人々の90%以上が実は難民でもなんでもなく難民の保護制度を利用してスウェーデンでいい暮らしをしようと考えてる人々なのです。
こうゆう人々の存在が、国際的な難民の保護システムを機能麻痺においこみ真に保護を必要としている人々にまで欧州各国が背を向ける一因をつくらせているのです。」
と、上記の審査官は怒りをこめて悪質な偽装難民の存在について非難している。
この「子供を先に送る作戦」はすでに一定の歯止めがかかっているらしいのですが、もともと高福祉であるが故のいい生活ができるという単純な情報が、難民のネットワークに知られているわけです。
こわ・・・
さらにこのスウェーデンが問題であったのは、難民に対するヘイトスピーチの禁止という法律を制定したことによる弊害です。
スウェーデンを多民族国家にすることに対して、移民政策に少しでも反対するものは「レイシズム(人種差別)」のレッテルを張る政治家が出てきて、
各地の住民投票などでは移民反対が多数を占めていたにもかかわらず
1987年3月21日には、なんと・・
国営メディアや主要マスコミで移民問題に関する公の場での議論を避ける法律が通ったのです。
いわゆる移民ヘイトスピーチ禁止法案ですよね。
当然この法案が通ったら予想されることが起きてきます。
つまり、移民政策に反対する政治家やジャーナリストは、排除されるという事態です。
しかし、移民はどんどんと増えてきます。
歯止めをかける手段が失われた状態で、移民だけが増えてくるわけです。
超怖いっての・・・
さらに移民が求める福祉は、基本生活保護です。
さらにムスリム用の食堂を作れ、 モスクを国営で建設せよ、住宅を無償で供給せよ、当然人数が増えてくれば要求も強まります。
教科書だって、歴史問題が絡むと、自国の考え方と違ったとすれば、それだけで教育ボイコットが起きるわけです。
教育ボイコットで校長が吊るし上げを受ける、という動画も普通に存在します。
現在の状況からすると、2030年には移民の人口が逆転するという可能性まで出てきているのです。
まさに本末転倒。庇を貸して母屋を取られるという事態・・・・
しかし、移民反対の運動をすると、どのようになるのか?
その先頭に立った人間がどうなるのか?
その旗振り役の政治家がどのような運命をたどるのか?
ちょっとでもググればすぐに出てきます。
半殺し、暴動、殺人・・・一件どころではないのが今のスウェーデンの状況です。
歯止めなき暴走とは、本当に恐ろしいものです。
そしてリベラルの方達の人道主義が招いたこのスウェーデンの状況は、今ドイツに移っているのです。
最近では2013年に起きたスウェーデンの5夜連続の暴動放火騒ぎが移民問題では有名ですが、今回のドイツの事件も同根の印象を受けます。
今のメルケル首相ももちろんリベラルです。
次はドイツでもヘイトスピーチ禁止法案成立するな、間違いなく。
私自身、移民政策が人道的に間違っていないことも、今後の日本の発展を考えれば重要な政策のひとつになることも重々承知しています。
日本も考えに考えた上で、移民を受け入れる国家になる、ということはあり得ると思っています。
しかし、移民政策がどのように行えば成功するのか、その事例が世界のどこにも見当たらないという状況に対して、上手に私を説得できるのであれば、是非、教えていただきたいと思います。
一時期成功していたかに見えた移民政策が、時間が経つと大きな火種になり、国家存立の危機にすらなっている状況。
シリア難民も、実際ドイツに来ている人たちは、どうやってきたのか不明の人たちもいるわけです。
彼ら全てを偽装難民というククリで全て捉えるべきではないかもしれませんが、一旦入って仕舞えばこっちのもんです。
ただ、私自身、人種の問題やマイノリティへの差別などが声高に叫ばれれば叫ばれるほど、この移民問題に距離を置きたくなります。
ヘイトスピーチなどの規制が法律で決まれば、その要件はどんどんと拡大され、スウェーデンの二の舞になるのですから、そのような考えもしっかりと防ぎつつ、正しく議論を深める必要があるように思います。
いやーまだ対岸の火事ですが、朝鮮半島の有事になったら一瞬で数十万人が日本に来ますからね。
今度はお金では解決しないからなぁ。
日本でこれちゃんと研究している人いるんかな。リベラルでなくて・・・・知りたいわぁ。
ロンパプロジェクト 藤井実彦